学術用語だった言葉が一般に広まったきっかけは、社会的なデジタル環境の変化にある。TikTokやYouTubeといった動画プラットフォーム上で、若者たちが日常の「冷めた瞬間」をコミカルに再現した動画が次々と拡散された。
若い世代の意識を分析するZ総研の調査結果を見ても、この言葉は単なる一時のブームにとどまらず、Z世代トレンドの象徴として上位に君臨し続けている。SNS上での文脈では、学術的な定義からさらに意味が拡張された。「好意の返報性に対する恐れ」だけでなく、「相手のダサい行動や情けない姿に引いてしまう現象」全般を指す言葉へと変化したのだ。SNSのタイムラインで日常的に洗練された映像に触れる若者ほど、対人関係における「完璧さ」へのプレッシャーを無意識に感じ取っているとも言える。