1961年に結婚して以来、芸能界を代表する「おしどり夫婦」として知られた二人でしたが、晩年には過酷な試練が訪れます。2000年代半ば、南田洋子さんが認知症を発症。長門さんは仕事を続けながら、自宅での献身的な介護を決意しました。
2008年、長門さんは南田さんの闘病生活をテレビ番組で公表。かつての大女優が認知症と向き合う姿や、老老介護に奮闘する長門さんの日常が赤裸々に放送され、日本中に大きな衝撃と感動を与えました。
一部からはプライバシーの公開に対する議論も起こりましたが、当時まだタブー視されがちだった在宅認知症介護の現実を白日の下に晒した意義は大きく、多くの介護家族に勇気と共感をもたらしました。2009年10月21日、南田さんが76歳で息を引き取る瞬間まで、長門さんは手を握りしめ、惜しみない愛情を注ぎ続けました。