ドナルド・トランプは、ニューヨーク市クイーンズ区の裕福な家庭で、5人兄弟の4番目(次男)として生を受けました。彼の人生観と勝負強さを決定づけたのが、叩き上げの不動産開発業者であった父親フレッド・トランプの存在です。
父フレッドは、ブルックリンやクイーンズで中間層向けのアパート建設を手がけ、一代で巨大な財を築いた人物でした。家庭内では徹底した「勝者であれ、敗者になるな(Be a killer, be a king)」という哲学を叩き込み、子どもたちに対しても極めて厳格に接しました。兄のフレッド・ジュニアが父親の厳しい期待に応えられず航空パイロットの道を選んだのに対し、ドナルドは父の勝負哲学をスポンジのように吸収。若くしてビジネスの現場に同行し、建設作業員や取引先との交渉術を肌で学んでいきました。