テレビ界のトップランナーとして走り続ける一方、三上博史の映画出演作においても映画史に名を残す傑作が生まれています。バブル全盛期のスキーブームを巻き起こした『私をスキーに連れてって』(1987年)での爽快な滑走シーンはあまりにも有名ですが、映画ファンから最も熱狂的な支持を集めるのが、1996年公開の岩井俊二監督作『スワロウテイル』です。
架空の無国籍都市「円都(イェン・タウン)」を舞台にした同作で、三上博史は情に厚くチャーミングな密入国者・フェイホンを熱演。中国語・英語・日本語が混ざり合う難度の高いセリフ回しを完璧に血肉化し、混沌とした世界をたくましく生き抜く青年の刹那的な輝きを鮮やかに表現しました。公開から30年近くが経った今も、国内外のシネフィルから高く評価され続ける伝説のパフォーマンスです。