多くの人が「ガッツポーズの名付け親」として真っ先に思い浮かべるのが、元WBC世界ライト級チャンピオンのガッツ石松氏です。歴史的一戦となった1974年4月11日、日大講堂で行われたタイトルマッチで王者ロドルフォ・ゴンザレスを劇的なKOで破った際、両手を高く掲げた姿を当時のスポーツ新聞が「ガッツポーズ」と大々的に報じました。この出来事を機に制定された記念日が、毎年4月11日の「ガッツポーズの日」です。
しかし、綿密な文献調査を進めると、言葉そのものの誕生はボクシングのリングではありませんでした。時を遡ること2年前、1972年12月に創刊されたボウリング専門誌『ガッツボウル』の誌面において、ストライクを出した際に喜びを表すポーズを「ガッツポーズ」と命名し、読者に推奨していた記録が残されています。当時空前のブームに沸いていたボウリング界のメディア戦略、そして米軍基地内のボウリング場で使われていた言い回しが元祖と目されています。
つまり、語源の創出はボウリング業界であり、それを国民的流行語へと押し上げた決定的な触媒がガッツ石松氏の劇的な勝利だったというのが、現在判明している歴史的真相です。