一鶴の暖簾をくぐった際、誰もが直面するのが「おやどりにするか、ひなどりにするか」という選択です。一見すると同じ骨付き肉ですが、その味わいと食感には驚くほどの違いが存在します。
「おやどり」(税込1,129円前後)は、卵を産み育てた成熟した親鶏を使用しています。最大の特徴は、一般的な鶏肉の概念を覆す強烈な弾力と歯ごたえです。一口目は硬さに驚くものの、噛めば噛むほど奥深い濃厚なコクと野性味あふれる旨味が口いっぱいに広がります。肉には食べやすいよう細かく切れ目が入っており、じっくりと噛み締めて肉の味とお酒を楽しみたい大人の呑兵衛に絶大な人気を誇ります。
対する「ひなどり」(税込1,001円前後)は、若鶏を使用しており、皮はパリッと香ばしく、身は驚くほどふっくらジューシーで柔らかいのが特徴です。骨からホロリと外れるほど食べやすく、肉汁が滴る柔らかさは子どもから年配の方まで幅広く愛されています。初めて一鶴を訪れる方や、豪快にかぶりつきたい方にはまず「ひなどり」をおすすめします。
通の間では、2人以上で訪れて「おや」と「ひな」を一皿ずつ注文し、強烈な噛みごたえとジューシーな柔らかさを交互に食べ比べるスタイルが定番の楽しみ方となっています。