国内最高峰の中学生向け科学コンテストである読売新聞社主催の「日本学生科学賞」や、半世紀以上の歴史を誇る「自然科学観察コンクール(シゼコン)」。これらの舞台で入賞を果たす作品には、明確な共通項がある。それはテーマの壮大さではなく、「着眼点のオリジナリティ」と「継続的な記録の誠実さ」だ。
審査員を務める大学教授や研究者たちは、中学生に高度な研究設備を求めてはいない。通学路で見かける雑草の生え方、台所の油汚れの落ち方、身近な天気の変化など、誰もが見過ごす日常のワンシーンから独自の「問い」を掘り起こした作品に強い関心を寄せる。データを表やグラフに落とし込む際の単位の正確さ、対照実験(条件を一つだけ変えて比較する実験)が正しく行われているかといった基本の徹底が、入賞への道を切り拓く。