結審から数週間後、再び法廷に呼び出されて行われるのが判決言い渡しの流れです。法廷内が異様な緊張感に包まれる中、被告人は裁判長の前に進み出て証言台に立ちます。
判決は「主文(結論となる刑罰)」と「理由(なぜその結論に至ったか)」で構成されています。通常は「被告人を懲役2年に処する」といった主文が冒頭に言い渡されますが、死刑や無期懲役が予想されるような極めて重い裁判実務では、被告人の精神的動揺を防ぐなどの配慮から、主文を後回しにして判決理由から静かに読み上げ始める光景も見られます。
被告人の未来を決定づけるのが、実刑と執行猶予の違いです。有罪判決であっても「禁錮3年以下、または50万円以下の罰金」の範囲内であれば、裁判官は情状を酌量して執行を猶予することができます。執行猶予がつけば、その日のうちに身柄は解放され、刑務所に入ることなく社会生活を再開できます。定められた期間内に再び罪を犯さなければ、刑の言い渡し自体が効力を失います。対照的に執行猶予のない実刑判決が下された場合は、保釈の効力はその場で消滅し、閉廷と同時に法廷内の専用スペースから拘置所へ即座に連行され、控訴期間である14日以内に次のアクションを取らなければ刑が確定します。