ナイアシン(ビタミンB3)を摂取した際、なぜ皮膚が一気に赤くなり、刺すような激痛や痒みが生じるのか。その背景には、強い「血管拡張作用」が存在する。水溶性ビタミンであるナイアシンが体内に吸収されると、皮下の肥満細胞(マスト細胞)からプロスタグランジンD2と呼ばれる生理活性物質が爆発的に放出される。
この化学物質が毛細血管を急速に押し広げ、一気に血流が駆け巡る。これがフラッシュの正体だ。通常、服用後30分から1時間ほどでピークを迎え、2時間程度で収まる。だが、身体が送るこの激しいサインを「デトックスの証拠」と勘違いし、症状を無理に耐え忍ぶ行為は極めて危険だ。血管の急激な弛緩は心臓への負担を急増させ、貧血やめまい、動悸を誘発する。