エキゾチックアニマル診療科の臨床現場には、散歩中の不慮の事故により運び込まれる個体が後を絶たない。日本小動物獣医師会に所属する獣医師らも、室内放牧時の環境設定について度々警鐘を鳴らしている。
診察室で特に多く見られるのは、ワイヤーに足を挟まれたことによる骨折や関節脱臼、そして布製サークルの繊維を誤飲したことによる腸閉塞だ。ハムスターの骨は極めて繊細で、わずか数十センチの高さから落下しただけでも致命傷になり得る。さらに、興奮状態でフェンスの継ぎ目に鼻先を無理やり突っ込み、皮膚を裂いてしまう外傷事故も珍しくない。
「囲いの中だから安全」という過信は禁物だ。サークルを使用中も決して目を離さず、床面には滑り止めとなるマットを敷き詰め、内部に設置する遊具の配置にも細心の配慮を払うことが求められる。