動物キャラクターを描くうえで最大にして最高の壁、それが「毛並み(ファー)」と「骨格」の表現だ。プロの絵師たちは、ディズニーのアニメーションチームが培った立体感を、いかにして2Dのイラストに落とし込んでいるのか。
「ニックのキツネらしい柔らかいフサフサ感と、ジュディのウサギならではの密度ある毛質は、ブラシの設定とライティングの掛け算で決まります」。そう語るのは、SNSで数万いいねを獲得する都内在住のデジタル絵師だ。単に毛を描き込むのではなく、光が毛の隙間を透過する「サブサーフェス・スキャッタリング(次世代表面散乱)」の概念をイラストに取り入れることで、温かみのある生き生きとした質感が生まれるという。さらに、ジュディのウサ耳を透過する夕日の光や、ニックのネクタイに落ちる影の彩度調整など、緻密な色彩設計がファンの視線を惹きつけて離さない。