万代シテイバスセンターが開業したのは1973年。高度経済成長期の熱気が残る新潟の街で、バスを待つ人々のお腹を満たすために「万代そば」は営業を開始した。当時から変わらない立ち食いスタイル。しかし、本来は脇役であるはずのカレーが主役に躍り出た背景には、まかないから生まれた工夫と長年の試行錯誤があった。
使用されるルーは、昔ながらの黄色いビジュアル。一見すると昭和の家庭で食べた甘口カレーのようにも見える。だが、一口口に含んだ瞬間にその先入観はあっさりと覆される。豚骨ガラから丹念にとったスープと昔ながらの出汁、そこに独自ブレンドのスパイスが合わさり、刺激的な辛さが舌を突き抜ける。このギャップこそが、半世紀にわたり世代を超えて愛され続ける最大の仕掛けなのだ。