この神事が極めてユニークとされる最大の理由は、旧播磨国の11の郡(飾東・飾西・神東・神西・印南・加古・多可・加東・加西・宍粟・佐用・赤穂・揖保など)に点在する神社が、毎年輪番で主宰を務めるという壮大なスケール感にある。一つの神社が巡合を担当するのは十数年に一度。それゆえ、当番社に選ばれた地域の人々の意気込みは並大抵のものではない。
歴史を紐解くと、その始まりは江戸時代末期の天保年間にさかのぼる。当時、相次ぐ大飢饉や疫病の流行に苦しんでいた播磨地方の人々が、国中の平穏と神徳への感謝を祈願して始めたのが原点だ。一地域にとどまらず、国全体(旧播磨国)の平癒を祈る目的で創始された歴史が、今も各地区の連帯感として脈々と息づいている。