日本の夏場における平均気温の上昇は、家庭での薬品保管に深刻な影を落としている。一般的な医薬品の保管基準である「室温」とは、日本薬局方の規定で1〜30℃とされるが、近年の夏季にはエアコンを切った室内が容易に35℃を超えてしまう。
直射日光が当たる場所や、締め切った車内、湿度の高い洗面所などは薬剤にとって過酷な環境だ。特に坐薬や軟膏、成分が分離しやすいシロップ剤は熱による変性を受けやすい。指定された温度管理を守らなければ、記載されている期日よりはるかに早く製品寿命を迎えてしまう。
住環境の変化に合わせて、薬の置き場所を再点検することがこれまで以上に求められている。