ほったゆみ原作の『ヒカルの碁』で魅せた、静謐でありながら火花を散らす心理描写。碁石を打つ指先の角度ひとつで少年の成長を物語る超絶技巧は、当時の読者に鮮烈な衝撃を与えた。少年誌に「囲碁」という静的な題材を定着させた功績は、彼の圧倒的な画力なくして語れない。
そこから一転、世界的な社会現象を巻き起こした『DEATH NOTE』では、冷徹なサスペンスを完璧に視覚化してみせた。緻密に描き込まれた退廃的なゴシック建築、死神リュークの異形感、そして夜神月とLの研ぎ澄まされた表情。ダークファンタジーの要素を都会的なリアリズムに落とし込むその手腕は、漫画表現の地平を一気に押し広げた。