無花粉スギ(ポレンレス・スギ)とは、一体どのような仕組みで花粉を作らないのか。国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所の研究によれば、雄花の組織内で花粉粒が成熟する直前に細胞が自己崩壊する「雄性不稔(ゆうせいふねん)」という遺伝的特性によるものである。
外見上、秋から冬にかけて枝先に小さな雄花が着くため、一見すると通常のスギと区別がつかない。しかし春を迎えても花粉嚢は弾けず、黄色い煙のような粉塵を一切大気中に放出しない。さらに重要なのは、建築用木材としての品質だ。成長スピード、幹の真直性、強度試験においても従来のエリートツリーと同等以上の数値を記録しており、林業資材としての実用性はすでに証明されている。