天変地異とも呼ぶべき最大のサプライズが、ファルコ・グライスによる飛行形態の発現だった。スラバ要塞の塹壕から空を見上げていた少年が、やがて自らの翼で大空を舞う。この「鳥化」のルーツは、彼が巨人化する契機となったジーク・イェーガーの脊髄液にある。
獣の巨人の因子を宿したファルコは、過去の記憶の海から「かつて翼を持った獣の巨人」の残滓を感じ取った。顎本来の顎門や爪に加え、巨大な翼と鳥類特有の骨格を具現化させたファルコの巨人は、天と地を揺るがす地鳴らしの最終決戦において、絶体絶命の調査兵団を救出する唯一無二の翼となった。九つの巨人の能力が混ざり合うことで起きた突然変異的な覚醒は、絶望の淵に射した奇跡の光だった。