世界の宗教勢力図において、イスラム教は最も高い人口増加率を記録しています。現在、全世界におけるイスラム教徒の割合は全人口の約25%(20億人規模)に達しており、21世紀後半にはキリスト教徒の数を上回るという推計も現実味を帯びてきました。信徒の居住地域も中東だけでなく、インドネシアやパキスタン、バングラデシュなどアジア太平洋地域が過半数を占めています。
グローバルな拡大に伴い、日本国内のモスク現状も大きく変化しました。国内のイスラム礼拝施設(モスクやマスジド)の数は全国で110カ所以上に達しています。東京・代々木上原にある日本最大の「東京ジャーミイ」をはじめ、地方都市のロードサイドや雑居ビル内にも礼拝拠点が設置され、多文化共生のハブとして機能しています。
外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、日本社会で生まれ育つムスリム第2世代も増加傾向にあります。学校給食における豚肉・アルコール成分の配慮や、職場での礼拝スペースの確保、土葬が可能な墓地の不足など、共生に向けた具体的な制度設計が各自治体で模索されています。