かつてデカフェに対して「味が薄い」「薬品臭い」「水っぽくて美味しくない」といったネガティブな印象を持っていた人は少なくありません。しかし、その認識は近年の技術革新によって完全に覆されています。
本来、コーヒーからカフェインを抜く技術は100年以上前に開発されましたが、当時は有機溶媒(化学薬品)を直接生豆に接触させる手法が主流でした。この薬品抽出は安全性への懸念から日本では生豆への使用が禁じられており、現在国内で流通している製品は主に以下の安全な製法で作られています。
現在主流となっているのは、水に生豆を浸して成分を抽出した後にフィルターでカフェインのみを取り除く「スイスウォータープロセス」などの水抽出法、そして気体と液体の中間状態を利用する超臨界二酸化炭素抽出法です。特に二酸化炭素を用いる方法は、豆に過度な熱や化学薬品を加えず、カフェイン分子だけを選択して吸着・除去できます。そのため、コーヒーの醍醐味であるクロロゲン酸などのポリフェノールや芳香成分が損なわれず、レギュラーコーヒーと遜色ないコクと深みを維持できるようになりました。