テレビにおける登山の歴史を語るうえで、過酷な海外峰に挑んできた先人たちの功績を外すことはできない。世界最年少で七大陸最高峰登頂を果たしたアルピニストの野口健や、エベレストをはじめとする数々の巨峰を制破してきたイモトアヤコの存在は、メディアにおける山岳アプローチの基準を根底から塗り替えた。
彼らが示してきた本格的な登山・アルピニズムの理念は、現在の生放送企画にも色濃く受け継がれている。自然の猛威を前にして無理な強行は決してしないこと、撤退の決断こそが最大の勇気であること。タレントが過酷な環境に挑むスタイルは、彼らパイオニアたちの真摯な姿勢と圧倒的な経験値によって形作られた。