常連客の間で密かに話題を集めているのが、日に提供できる数がごく限られているスペシャルメニューの存在だ。シェフ自らが毎朝市場へと出向き、自身の目利きで厳選した極上の肉や旬の地場野菜だけを買い付ける。納得のいく食材が手に入らなければ提供を見送るという徹底ぶりだ。
一皿を仕上げるための下ごしらえには、通常のメニュー以上の時間と手間が費やされる。火入れの秒単位の調整やソースの微細なブレンドに至るまで、研ぎ澄まされた集中力で作り上げられる料理は、まさに芸術品の域。開店直後に売り切れてしまうことも珍しくないこの限定品には、食を愛する客へ最高の瞬間を届けたいという強い情熱が込められている。