戸建て住宅の外壁塗装やタイル張りマンションの補修現場では、「壁にアンカーボルト用の穴を開けたくない」「賃貸物件のため外壁に傷をつけられない」といった施主の要望が珍しくありません。また、ALC(軽量気泡コンクリート)壁面のように、アンカーの引き抜き強度が十分に期待できない外壁材も存在します。
こうした状況で威力を発揮するのが、壁つなぎの代用としての「やらず」です。足場の外側から敷地内の地盤に向けてやらずを突っ張りつつ、建物の開口部(窓サッシ枠)を利用した専用金具や、屋上のパラペットを挟み込む「壁当てジャッキ」を巧みに組み合わせることで、躯体を傷つけることなく足場全体の揺れを完全に抑え込みます。
外壁を一切穿孔せずに高所作業の安全を確立できるこの工法は、リフォームや外壁塗装の現場において欠かすことのできない定番技術となっています。