東京駅周辺や日本橋、渋谷で佳境を迎える2026年の都市再生プロジェクト。その設計図の隅で、大手ディベロッパー各社が熾烈な水面下の駆け引きを繰り広げている。目的は一つ。新設ビルのエントランスを「1丁目1番地」の区画にねじ込むことだ。
「名刺に刷られる住所の末尾が『1-1』になるかどうか。それだけでテナント企業の集まりがまったく違う」
大手不動産幹部はそう明かす。複数の筆(土地の単位)を統合して巨大な敷地を生み出す際、どの旧地番を代表番地として残すかは、単なる行政手続きではなくブランド戦略の核心だ。メガバンクの本店、外資系投資ファンド、新興テックのグローバル本社。彼らが求めるのは、ステータスを雄弁に物語る「最前列の切符」に他ならない。