熱がこもった際、多くの人がやってしまいがちな致命的な間違いが存在します。それが「氷水を一気飲みする」「エアコンの冷風を強風で直撃させる」という荒療治です。
冷たすぎる水分を一気に流し込むと、胃腸の毛細血管がショック状態で急激に収縮します。すると内臓が危機を察知して血流を止め、かえって深部体温の放熱を妨害するという生体防御反応が働いてしまいます。さらに、冷え切った胃腸は自律神経の乱れを加速させ、倦怠感を悪化させる二次被害を生みます。
また、「汗をかかない体質だから涼しくて健康的」というネット上の言説も完全な誤解です。成人には本来200万〜500万個の能動汗腺が存在しますが、日常的に冷暖房に頼り切った生活を送ると汗腺が退行し、休眠状態に陥ります。汗による気化熱が使えなくなると、発生した体熱を外に逃がす手段が物理的に失われます。汗が出ない体質の改善に取り組むことなしに、熱のこもりやすい体質から脱却することは不可能です。