たしぎは「不義の海賊に敗れた以上、武人として誇り高く死ぬことこそが正義」と信じて疑いませんでした。彼女にとって、生かされることは屈辱であり、武士の沽券に関わる問題だったのです。しかしローは、その甘美な死生観を一蹴します。 実力差を弁えず、ただ感情と正義感だけで立ち向かい、負けたら「殺せ」と叫ぶ。それは自分の命の責任を相手に押し付け、都合の良い悲劇のヒロインになろうとする行為に他なりません。ローが伝えたかったのは、「弱者には、死に方すら自分で決定する権利(自己決定権)は残されていない」という新世界の過酷なルールでした。 同時に、ファンの間では「ローなりの不器用な救済措置だったのではないか」という考察も根強く支持されています。ローはたしぎを即座に殺害することなく、胴体を切り離しただけの無力化にとどめました。もしここで情け容赦ない海賊に出会っていれば、彼女は文字通り無駄死にを遂げていたはずです。「お前の覚悟はその程度か」と冷徹に現実を直視させることで、彼女の命を結果的に救ったという二重構造が、このシーンの深みとなっています。
ワンピース「弱ェ奴は死に方も選べねェ」の真相|何話で登場?ローの真意と因縁
•
•
1分で読める