「花が咲く初夏」という言葉の響きに惑わされ、軽装で尾瀬を訪れて体調を崩すケースが毎年後を絶ちません。尾瀬ヶ原の標高は1,400m、東京スカイツリーの2倍以上の高所に位置します。都市部で初夏の陽気(気温25℃以上)を記録する日であっても、尾瀬の朝晩は氷点下近くまで冷え込み、日中でも気温が10℃前後に留まる日が存在します。
尾瀬5月6月服装持ち物で最も警戒すべきは、「残雪」と「木道の凍結」です。鳩待峠から山ノ鼻へと下る樹林帯のスロープは、5月下旬から6月上旬にかけて雪渓が残っている箇所が多く、滑落や転倒のリスクが潜んでいます。
山岳ガイドや現地レンジャーが推奨する基本レイヤリングと携行品は以下の通りです。
- アンダーウェア(肌着):綿素材は厳禁。汗冷えを防ぐ速乾性の化繊(ポリエステルやメリノウール)。
- ミドルレイヤー(中間着):フリースまたは薄手のインナーダウン。湿原の風は遮るものがなく体温を奪うため必須。
- アウター(防風・防水):ゴアテックスなど透湿防水性を持つ登山用レインウェア上下。ウインドブレーカー代わりにも着用。
- 足元:防水性のあるミドルカット以上のトレッキングシューズ。スニーカーは木道の水濡れや泥濘で浸水するため不可。
- 必携小物:チェーンスパイク(または簡易アイゼン/残雪状況に応じて)、トレッキングポール、ヘッドランプ、ゴミ袋、小銭(チップ制トイレ利用料100円〜200円用)。