アスパラガスは一度植え付けると、同じ場所で10〜15年間にわたり栽培を続ける超長期作物です。定植後に土壌深層を耕起することは物理的に不可能なため、最初の土壌改良が生涯収量を100%決定づけます。
寒冷地や暖地で若干の前後はあるものの、アスパラガス植え付け時期は3月下旬〜4月下旬の春先、あるいは地上部が休眠に入る10月〜11月の秋が適期です。春植えの場合、地温が10℃を超えて桜が開花する頃が最も活着スムーズなタイミングとなります。
土壌作りの肝となるのが、根が地下1m以上深くまで垂直・水平に伸びる性質を考慮した深耕です。深さ40〜50cmまでしっかりと天地返しを行い、物理性と通気性を徹底的に改善します。このとき投入するアスパラガス土作り堆肥の目安は、1平方メートルあたり完熟牛ふん堆肥またはバーク堆肥を10〜15kg、さらに土壌酸度をアスパラガスが生育しやすいpH 6.0〜6.8の微酸性から中性に整えるため、苦土石灰を150〜200g均一に混和します。未熟な堆肥を使用すると、地中で二次発酵熱やガスが発生し、デリケートな太根が酸欠で壊滅するため、必ず完熟堆肥を選定してください。
定植苗の選択においては、初心者が1年苗(ポット苗)から露地で育て上げるのは枯死リスクが高いため、「2〜3年養成された大苗」の導入が推奨されます。アスパラガス大苗定植方法の要点は以下の通りです。
- 幅60〜80cm、深さ20〜30cmの溝を掘り、底に堆肥と元肥を敷いて5cmほど土を戻す。
- 掘った溝の中央に小さな畝(マウンド)を作り、その頂点に大苗の成長点(芽が集まるクラウン)を据える。
- 四方八方に伸びる太い貯蔵根を、タコの足を広げるように放射状に均等に広げる。
- 根株の上に土を5〜8cmほど被せ、手のひらで軽く鎮圧した後にたっぷりと潅水する。