ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「一度でも赤を入れると赤みが残留し、二度とアッシュやグレージュなどの透明感カラーに戻せない」という言説が定説のように語られています。しかし、これは現代の薬剤進化とカラー理論の前では半分誤りで、半分は真実です。
確かに、赤色染料の粒子は髪のコルテックス深部に強固に結合しやすいため、そのまま上からアッシュ(青)を重ねても、補色関係によって髪が緑がかった濁った茶色(マットブラウン)に変色してしまいます。しかし、赤髪色落ち後のカラーを正しく設計すれば、次のヘアチェンジを美しく成功させる道は十分に存在します。
もし次回以降に寒色系(シルバーやアッシュ)へ方向転換したい場合は、無理にブリーチで削るのではなく、「脱染剤(アシッドカラーリムーバー)」で残留色素のみを安全に分解するか、ワンクッションとして「オリーブグレージュ」や「カーキブラウン」など赤の反対色であるグリーン系を挟んで赤みを段階的に打ち消していくのが現代サロンワークの定石です。また、赤を活かしたまま次のスタイルへ移行するなら、カシスブラウン、ボルドー、ラベンダーピンクなど暖色系の同系統グラデーションを選ぶことで、色ムラを一切出さずに極上のツヤ感をキープできます。
【プロの結論】赤髪をおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
赤系ヘアカラーは、肌を白く艶やかに見せるレフ板効果がある一方で、ライフスタイルや髪の履歴によって向き不向きがはっきりと分かれるカラーです。
- 赤髪を選ぶべき人:肌の血色感を高めたい人、パーソナルカラーがイエベ春やブルベ冬の人、色落ちのグラデーション(赤→ピンク→ベージュ)そのものをファッションとして楽しめる人、毎日のホームケア(温度管理・ドライヤー速乾)を徹底できる人。
- 慎重になるべき人:近いうちに完全なホワイトブロンドやシルバーアッシュなど極限の寒色系にしたい人、毎日の洗髪で熱いシャワーを浴びたい人、プールやサウナに頻繁に通う習慣がある人(塩素と高温多湿は赤色染料の天敵です)。