もののけ姫の舞台は屋久島だけじゃない?公式モデル地とたたら場の真相

もののけ姫の舞台は屋久島だけじゃない?公式モデル地とたたら場の真相

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大自然の驚異と対峙する人間側の拠点「たたら場」。巨大な木製の送風機「踏みふいご」を女たちが踏み鳴らし、砂鉄から玉鋼(たまはがね)を生み出すあの要塞都市のモデル地はどこなのか、ファンの間でも熱い議論が交わされてきました。

美術設定の直接的な歴史的ルーツとして外せないのが、中国山地の中心に位置する島根県奥出雲地方です。奥出雲は古代から近世にかけて日本の鉄需要の大部分を支えた「たたら製鉄」の本場であり、雲南市吉田町には日本で唯一現存する製鉄遺構「菅谷たたら山内(すがやたたらさんない)」(国指定重要有形民俗文化財)が静かに佇んでいます。

劇中で描かれたたたら場の構造は、防壁で囲まれた山城のような外観を持ちつつ、内部の製鉄炉や作業工程、職人たちの配置は実際の奥出雲のたたら製鉄システムを驚異的なリアリティで再現しています。歴史研究者の取材データによると、宮崎監督は民俗学者・宮本常一氏の著作や金屋子神(かなやごかみ)信仰に関する文献を徹底的に精査したとされます。本来のたたら製鉄は女人禁制の極めて厳格な男社会でしたが、エボシ御前は身売りされた女性たちを解放し、自立の糧としてふいごを踏ませました。伝統的な奥出雲の鉄造りの現場知に、虐げられた者たちが尊厳を取り戻すという独自の社会構造を接合した点に、宮崎駿監督の卓越した人間観察が光ります。

松本 悠斗
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松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。