ネット上の口コミやSNSでは、「卒園時には先生へ感謝の気持ちとして高級ブランドのハンドクリームやカタログギフトを贈るのが常識」といった情報が散見されます。しかし、ここには公立と私立の構造的な違いを見落とした重大な罠が潜んでいます。
公立保育園に勤務する保育士は地方公務員、あるいは公務員に準ずる立場にあります。国家公務員倫理法や各自治体の利害関係者規則に基づき、保護者からの私的な金品や贈答品の受領は厳格に禁止されています。数千円の商品券や高価な菓子折りを持参しても、現場の保育士は規則違反となるため受け取ることができず、かえって園側に気まずい対応を強いる結果になります。
私立認可園や認定こども園においても、個別の保護者からの高額なプレゼントは「贔屓(ひいき)」の温床とみなされるリスクを避けるため、一律辞退を定めている施設が増加しています。
善意で行うプレゼントであっても、保護者間の温度差がトラブルの火種になるケースも散見されます。クラス有志のLINEグループで一部の熱心な役員が暴走し、高額な徴金を求めて他の保護者との軋轢を生む事例は毎年後を絶ちません。ギフト選びは「公的ルールの遵守」「負担感のない金額設定」「園児主体の手作り感」の3原則を徹底することが肝要です。