Q1:静脈麻酔の点滴が入るとき、痛みはありますか?
A1:針を刺す際の一瞬のチクッとした痛みに加え、薬剤(特にプロポフォール)が血管内を通過する際に「ピリピリとした血管痛」や腕が重くなるような鈍痛を数秒間感じることがあります。これは薬剤の浸透圧や血管壁への刺激による一時的なもので、冷感とともに数秒で消失し、その直後に意識が消失するため心配はいりません。事前に局所麻酔薬を併用して血管痛を和らげる配慮を行う医療機関も増えています。
Q2:「10秒耐えてやる」と気合を入れれば意識を保てますか?
A2:気合や精神力で耐え続けることは生理学的に不可能です。プロポフォールなどの短時間作用型鎮静薬は、中枢神経のスイッチである大脳皮質の受容体に直接作用し、神経伝達を物理的に遮断します。意識を保とうと強く念じても、血液が脳を巡る十数秒の間に思考の連続性が途切れ、抗う間もなく眠りに落ちます。
Q3:処置後に口走った暴言や恥ずかしい話は、医師や看護師に覚えられていますか?
A3:全く気に留められていません。覚醒期のもうろうとした状態での独り言や感情の吐露は「脱抑制」と呼ばれる典型的な生理現象であり、内視鏡室や手術室の医療スタッフにとっては毎日のように目にする日常茶飯事の反応です。医療従事者が患者の発言を悪く捉えたり、後から話題にしたりすることは一切ありません。
Q4:静脈麻酔を使った胃カメラの後、仕事には復帰できますか?
A4:院内のリカバリールームで30〜60分程度安静にした後、意識がはっきりしていればデスクワーク等の軽作業に復帰することは可能です。しかし、本人が「完全に覚醒した」と感じていても、注意力や判断力、微細な運動機能は数時間にわたって低下しています。重要な契約の締結や精密作業、そして自動車や自転車の運転は当日中は絶対に避けてください。