pas à pasの意味はフランス語で「一歩一歩」「焦らず着実に進む歩み」を指します。この哲学を根底に持つパザパが長年にわたり愛好家を惹きつけてやまない背景には、大量生産・大量消費のファストカルチャーとは対極にある「身体と日常への深い寄り添い」が存在します。
日本国内で「パザパ」の名が広く知られるようになった契機には、大きく分けて2つの潮流があります。1つは、足の変形や歩行痛に悩む人々の救世主となってきた医療・健康靴発想のコンフォートシューズブランドとしての側面。もう1つは、天然繊維の心地よさと独自の染色技法で大人の女性の日常を彩るオリジナル婦人服ブランドとしての側面です。
報道各社やアパレル業界の動向分析でも指摘されている通り、シニア・プレシニア層のライフスタイルは「見栄えの華やかさ」から「持続可能な心地よさと健康」へと劇的にシフトしています。足に合わない靴を無理して履き続ける苦痛や、化学繊維による締め付けから解放されたいと願う層にとって、パザパの一貫した職人設計は、単なるファッションを超えた生活必需品として評価されています。丁寧なものづくりを貫く姿勢こそが、パザパ愛用者の人気の理由の核心にあります。