園内を歩くと、ただ花が植えられているだけではないことに気づく。丘の斜面を利用した立体的かつ計算し尽くされた配置設計が、訪れる人の視線を引き込んで離さない。「黄色の世界」と呼ばれるエリアでは、地平線まで続くかのような黄色い波が押し寄せ、隣接する小道に入ると一転して5色が入り混じる万華鏡のような風景へと変わる。
この緻密なグラデーションは、職人たちが球根を一株ずつ手作業で配置し、数年先の色合いの変化まで見越して植え付けを行っている成果だ。カメラのレンズを通しても、肉眼で見ても、影の落ち方一つで異なる表情を見せる点が、SNS文化が定着した現代においても人々を現地へと惹きつける最大の理由だろう。