全国区の私立強豪校の中には県外からの大規模なスカウティングに依存する学校も見受けられますが、三重高校の選手構成は「地元密着と広域スカウトの黄金比」が特徴です。
ベンチ入りメンバーの過半数は、松阪市、津市、伊勢市、四日市市など三重県内の中学軟式野球部や、三重ゼッツヤング、津ボーイズ、松阪梅村シニアといった強豪クラブチームの出身者で占められています。これに加え、愛知県、岐阜県、大阪府、奈良県などの中学硬式球界で実績を残した選手が加わることで、チーム内で健全な競争原理が働いています。
同校の指導現場において特筆すべきは、中学時代に全国的な知名度がなかった選手に対する育成力です。徹底した体作りと基礎技術の反復、データ分析に基づく配球理論の習得により、高校3年間で球速が15km/h以上アップする投手や、広角に長打を打ち分けられる中軸打者が毎年のように台頭します。一握りのスター選手だけに依存しない選手層の厚さこそが、過密日程の地方大会を勝ち抜く原動力です。