テレビの画面上ではどこまでも気楽でバカバカしいコント番組に見せかけながら、その裏側には狂気じみた完璧主義が貫かれていた。制作を統括したイザワオフィスとフジテレビのスタッフ、そしてリーダーのいかりや長介は、1本のオープニング収録に対して映画並みの熱量と予算を注ぎ込んだ。
大階段のセット、巨大な電飾、総勢数十名に及ぶダンサーのフォーメーション。生バンドの演奏に合わせて一糸乱れぬステップを踏む5人の姿は、彼らが元々一流のミュージシャン集団であった事実を雄弁に物語る。ドリフターズの笑いが単なるスラップスティックにとどまらず、上質なミュージカルのような品格を漂わせていたのは、徹底したリハーサルと音楽的素養に裏打ちされていたからに他ならない。