「紙の通帳を使い続けているだけで、思わぬ出費を強いられるとは思わなかった」。取材に応じた市内在住の50代男性はため息をつく。同行が進める口座管理・維持手数料や紙通帳発行手数料の見直しは、デジタル移行を躊躇する預金者にとって無視できない負担となりつつある。一方で、この変化を逆手にとって恩恵を最大限に引き出す預金者も少なくない。
鍵を握るのは、条件達成によって解放される優遇プログラムだ。給与受取口座の指定や定期積立の設定、後述するデジタルチャネルの利用を組み合わせることで、定期預金金利の上乗せや他行宛振込手数料の無料化といった恩恵を受けられる。知らずに放置すればコストだけが引かれ、賢く使えば従来の利回り以上のリターンを手に入れられる。まさに二極化が加速しているのだ。預金残高を漫然と眠らせるのではなく、いまこそ取引内容を総点検すべきタイミングが来ている。