魅力的なつぶれ顔の裏には、解剖学的なリスクが潜んでいることを飼い主は正しく理解しなければならない。顔面が平面に近い独特の骨格構造から、鼻道が狭く呼吸が制限されやすい短頭種気道症候群を発症しやすい。特に日本の蒸し暑い夏場においては、体温調節がうまくできずに熱中症へ至る危険性が跳ね上がるため、年間を通じた厳格な室温管理が必須となる。
平均寿命は12歳から15歳程度と一般的な猫と同等であるが、健康寿命を延ばすためには日々の細やかな観察が欠かせない。潰れた鼻のシワ部分には涙や皮脂が溜まりやすく、放置すると皮膚炎の原因になるため、濡れた柔らかいガーゼ等での毎日の拭き取りが必要だ。また、流涙症や遺伝性疾患に対する定期的な健康診断を行うことが、愛猫との息の長い健やかな暮らしを支える。