交通インフラとしての卓越した機能性を持ちながら、この広場が冷たいコンクリートの塊になっていない理由は、ふんだんに配された植栽と水景施設にある。熊本市が標榜する「水と緑の都」を体現するように、広場内には熊本の地下水を想起させるせせらぎや、四季折々の表情を見せる樹木が点在する。
週末になれば、地元食材を集めたマルシェや音楽イベントが開催され、子供たちの歓声が響き渡る。待ち合わせをする学生、ベンチで読書に耽る高齢者、旅の記念撮影をする外国人観光客。あらゆる属性の人々が同じ屋根の下で思い思いの時間を過ごす風景は、都市のパブリックスペースが果たすべき真の豊かさを雄弁に物語っている。