戦後復興の最中、旧東京女子学習院の跡地に建設された東京ラグビー場。それが現在のスタジアムの原点だ。昭和28年、競技の普及と振興に生涯を捧げたスポーツ殿下こと秩父宮雍仁親王の功績を称え、その名を冠した名称へと改められた。日本ラグビーフットボール協会の拠点としても機能し、国内の頂点を決める数々の名勝負を生み出してきた歴史がある。
グラウンドと観客席の近さが生む独特の臨場感。身体と身体がぶつかり合う鈍い音、芝生の匂い、息づかいまでがスタンドへとダイレクトに届く。15人制のラグビーユニオンが持つ泥臭くも高潔なドラマを、このスタジアムは刻み続けてきた。