ディレクションを担う矢實朋氏の手腕も、ブランドの進化において欠かせない要素だ。彼が掲げるビジョンは明確である。ストリートカルチャーの持つエナジーや衝動を、最高峰のファブリックと緻密なパターンメイキングによって「大人のためのラグジュアリー」へと昇華させることだ。
矢實氏が表現するハイエンド・ストリートウェアは、過度なロゴ使いに頼らない。素材の手触り、絶妙な身幅のドレープ、着心地の良さといった質的な完成度で勝負する。ストリートの自由さを知る大人が、洗練された都会の中で自然体でいられる服。その絶妙なバランス感覚こそが、現代の服好きたちを心底唸らせる理由なのだ。