木瀬親方の本名は坂本直裕(さかもと・なおひろ)。1969年9月11日生まれ、熊本県熊本市出身です。名門・日本大学相撲部時代には並み居る強豪を退けて学生横綱のタイトルを獲得し、鳴り物入りで名門の出羽海部屋へ入門しました。1992年春場所の初土俵以来、180センチ・150キロ前後の均整の取れた体躯から繰り出す鋭い右四つ、巧みな寄りや投げを武器に幕内上位で大暴れを見せました。
最高位は東前頭筆頭。三役一歩手前の地位で横綱・大関陣を幾度となく苦しめ、敢闘賞2回、技能賞1回を獲得するなど技巧派力士として相撲ファンから愛されました。土俵上での堂々たる取り口とは裏腹に、土俵を降りると情に厚く、後輩の面倒見の良さは当時から部屋の内外で知れ渡っていました。
2003年5月場所限りで現役を引退した肥後ノ海は、年寄・木瀬を襲名。出羽海部屋付きの親方として指導にあたったのち、同年12月に愛弟子を連れて独立を果たしました。これが現在の木瀬部屋の旗揚げです。大学相撲出身者を中心に独自のスカウティングを展開し、新興部屋ながら瞬く間に頭角を現していきました。