日本国内の一部のネット言説やSNSの噂では、「世界的大谷翔平を育てたのだから、父の指導はさぞ血のにじむようなスパルタだったのだろう」「幼少期から英才教育を詰め込んだに違いない」という憶測がまことしやかに語られることがあります。しかし、地元岩手の野球関係者や金ケ崎リトルシニアのグラウンドを取材すると、実態は真逆であることがわかります。
岩手県現地の保護者やOBたちは口を揃えてこう証言します。
「徹監督の指導で怒鳴り声を聞いたことは一度もありません。エラーをした選手に対して『なんで捕れないんだ』と責めるのではなく、『グラブの出し方はどうだったかな? もう一回やってみよう』と、選手自身に気づかせる声かけしかしません」
徹氏自身、過去のインタビューでこう語っています。
「親や指導者がグラウンドでガミガミ怒れば、子どもは怒られないためにプレーするようになる。それでは野球がちっとも面白くなくなってしまう。自分から『もっと上手くなりたい』と思わせること以外に、上達の近道なんてないんです」
また、巨額の契約金を手にした息子に便乗するような姿勢が一切ないことも、地元住民の深い敬愛を集めている理由です。ロサンゼルスへ頻繁に通い詰めることもなく、愛車の軽トラックで静かにグラウンドに通い、地域のボランティア指導者として土にまみれる。この謙虚で地に足のついた佇まいこそが、ネット上の根拠のない神話や邪推を鮮やかに打ち消しています。