麻央さんが旅立ってから時が流れ、成田屋の歩みは力強い前進を続けています。夫である海老蔵さんは大名跡である十三代目市川團十郎白猿を襲名し、歌舞伎界を牽引する大黒柱として舞台に立ち続けています。
長男の勸玄くんは八代目市川新之助を襲名し、舞台上での堂々たる立ち居振る舞いと気迫あふれる演技で観客を魅了。その端正な顔立ちや真っ直ぐな眼差しには、母である麻央さんの面影が色濃く宿っています。長女の麗禾ちゃんも日本舞踊の市川流総監として四代目市川ぼたんを襲名し、舞踊家としてだけでなく女優としても確かな才能を開花させています。
市川團十郎さんは節目のたびに「麻央が空から見守ってくれている」「子どもたちの成長の中に麻央の魂を感じる」と語っています。母が命をかけて遺した愛情は、途切れることなく二人の子どもたちに受け継がれ、伝統芸能の未来を担う大きな原動力となっているのです。