一方で、彼女の真骨頂であるコメディセンスは、キャリアを重ねるごとに洗練の度合いを増している。コメディとは、演技者にとって最も高度なリズム感と度胸が求められるジャンルだ。彼女が持つ間(ま)の取り方の天才的な感覚は、共演者の魅力を引き出しつつ、作品全体のテンポ感を軽快にコントロールする。
顔芸や体当たりのリアクションに逃げるのではなく、キャラクターの生真面目さゆえのおかしみを全力で演じ切る。この徹底した姿勢があるからこそ、コメディラインから深刻なシリアスラインへと物語が急展開しても、視聴者が違和感なく作品に没入できるのだ。