ファンの反応やスタンドの熱量もまた、グラウンドのプレーヤーに無視できない影響を及ぼします。両軍のファンコミュニティは独自の文化と誇りを持っており、試合展開によってSNS上のタイムラインは激しい感情のるつぼと化します。
試合終盤、1点差の緊迫した場面で巨人の守護神がマウンドに上がると、X(旧Twitter)やリアルタイム掲示板には秒単位で無数のポストが投下されます。「頼むぞ、ストライク先行で」「今日も心臓に悪い展開だ」といった悲鳴交じりの声から、打者が三振に倒れた際の中日ファンの歓喜と落胆のコントラストまで、ファンの感情の起伏は凄まじいものがあります。
現地ドームで取材を続けていると、テレビ画面の向こう側では伝わらない「音の重圧」に気づかされます。東京ドームのライトスタンドから轟く地鳴りのような「レッツゴージャイアンツ」のコールは、マウンドの中日投手の手元を狂わせるに十分な威力を持ちます。一方、バンテリンドームのレフトスタンドを青く染める熱狂的な中日応援団のチャンステーマは、ビジターの巨人守備陣に独特の焦燥感を与えます。この現地特有のプレッシャーに耐え抜いた選手だけが、ヒーローインタビューのマイクを握ることができるのです。