中華料理の基本であるチャーハンは、熱した中華鍋に油を引き、先に卵を流し込んでからご飯を投入するのが一般的だ。卵のコーティング作用によって、米粒がパラパラに仕上がる。一方、焼き飯は家庭の残りご飯をフライパンで炒め、後から具材や卵を合わせるスタイルが主流とされてきた。この「卵のタイミング」こそが、長年ささやかれてきたプロとアマチュアの境界線でもある。
しかし、現代の町中華の現場ではこのルールも揺らぎつつある。あるベテラン料理人は「火力の強い業務用バーナーがあれば、どちらの順番でも極上の味に仕上がる」と語る。調理法の差は、家庭用コンロの普及に伴って後付けされた解釈に過ぎないという見方もある。