なぜ2歳前後の幼児は、これほど容易に姿を消してしまうのでしょうか。小児行動心理学および警察庁の捜索データを分析すると、明確な幼児行方不明 理由が浮かび上がってきます。
まず挙げられるのが、幼児特有の視覚特性「チャイルドビジョン」です。大人の水平視野が約150〜180度、垂直視野が約120度であるのに対し、2歳児の視野は水平約90度、垂直約70度程度(大人の約6割)しかありません。足元や周囲の危険物が視界に入りにくく、前方の動くもの(蝶、光、影など)に注意が向くと、横や後ろからの呼びかけに一切気づかずに一直線に進んでしまいます。
さらに見逃せないのが幼児行方不明 行動範囲の広さです。2歳児の歩行速度は時速約2〜3kmですが、パニック状態や興味に駆られた場合、1時間で1km以上移動することが可能です。下り坂よりも「足が前に出やすい上り坂」を登り続ける習性があり、大人なら手をつくような傾斜でも、重心が低いため四つん這いでぐいぐい登ってしまいます。