警察や行政がどれほど警戒を強めても、路上から人の姿が完全に消えることはない。彼女たちを路上の闇へと駆り立てる背景には、単なる金銭欲では片付けられない根深い貧困や精神的孤立が存在する。フジテレビ系列のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』でも、歌舞伎町に流れてきた若者たちの切実な哀歓が度々取り上げられ、大きな反響を呼んだ。
若者文化や歌舞伎町のフィールドワークを続けているライターの佐々木チワワ氏は、路上に立つ女性たちの心理や背景について「歌舞伎町という街の構造と、居場所を失った若者の孤独が複雑に絡み合っている」と指摘する。ホストクラブでの高額な売掛金(借金)の返済に追われ、他に行き場を失った結果として路上に立つケースは後を絶たない。一回数十分の取引で手にできる現金が、彼女たちにとっての唯一の安全綱になってしまっている悲痛な現実がある。