だが、栄光の陰には凄まじい試練が待ち受けていた。1970年代後半、勝プロダクションの経営が行き詰まり、倒産。残されたのは14億円とも言われる途方角もない巨額の借金だった。
普通なら絶望に打ちひしがれる場面だが、彼女は違った。破天荒な夫を責めるどころか、「私が働いて返します」と腹をくくったのだ。映画だけでなく、舞台やドラマ、さらには各地のディナーショーまで精力的にこなし、汗を流し続けた。夫の才能を誰よりも信じ抜き、どんな苦難も笑顔で受け止める強靭な精神力。その深い愛と執念こそが、後に借金を完済させるという奇跡を引き寄せたのである。