『傷だらけの天使』で見せた不良性から一転、1978年にスタートした学園ドラマ『熱中時代』で水谷豊は再び日本中に衝撃を与えます。彼が演じたのは、不器用ながらも真っ直ぐに子どもたちと向き合う小学校の熱血先生役(北野広大)でした。
独特の甲高い声とユーモラスな身振り、温かい人間味あふれるキャラクターはお茶の間の心を掴み、最高視聴率40%超を記録する空前のブームを巻き起こします。不良青年から心優しい教師役へ、パブリックイメージを鮮やかに覆す演技の幅広さは、名優としての確固たる地位を築く契機となりました。
さらに1979年には、刑事編の主題歌となったシングル『カリフォルニア・コネクション』をリリース。独特のウィスパーボイスと哀愁漂うメロディが大ヒットを記録し、同年のNHK紅白歌合戦にも出場を果たしました。ドラマ・映画・音楽のすべてで頂点を極めたこの時代、名実ともにトップスターとして君臨したのです。